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ヒビトの日 特別公開 日々人誕生秘話

『宇宙兄弟』主人公の一人、南波日々人。

基本的にはおおざっぱな性格で、細かい部分を面倒くさがる癖がある。
明るく天真爛漫で兄・六太を前から引っ張っていく存在としても描かれています。

日々人の誕生の瞬間から名前の秘密まで、小山宙哉にインタビューしました。


 

ーヒビトはどのようなきっかけで誕生したのでしょうか。

 

ムッタの場合は、ザ・ストロークスのギターの人の似顔絵を日本人っぽくしていったのですが、ヒビトにはモデルがいません。僕がいろいろな似顔絵を適当に描いていたメモの中にいた、ちょっとやんちゃで元気そうなヒビトっぽい顔を元に誕生しています。

なので落書き男ですね。落書きのときの顔はまったくイケメンではなかったのですが、ムッタが憧れるというか、負けているなって感じる雰囲気を出すためにイケメンにしました。

髪型だけ特殊ですけどね。あれはイケメンの髪型ではないと思うから(笑)。ソフトモヒカンというか、キューピーちゃんだから(笑)。

ーヒビトはムッタとの対比を意識して生まれたキャラクターなんですね。

 


あと、“〇〇ト”で終わる名前はイケメン感があるな〜と思っていました。“ハヤト”とか“マサト”って、なんかシュッとしていてカッコいいですよね。
今までの漫画のキャラクター、映画やドラマの登場人物で一度も聞いたことがないような“〇〇ト”で終わる名前を考えていたら、ヒビトになりました。


ムッタもそうですが、「この名前を聞けば、この人が浮かぶ名前」を探していたので、“ヒビト”って結構発明だと思っています(笑)。

ーたしかに“〇〇ト”ってかっこいいですよねぇ。ヒビトのキャラが立ったのはいつでしたか? 

 

マイクを触ってゴボゴボいわせている頃から、ちょっとずつ見えてきました。よく知らなかった人のことを「こういう人なのかな」と徐々に知っていくような感じです。

 

マイクがゴボゴボいっているのに全く気にせず、あっけらかんとしているヒビトを見て「細かいことを気にしないタイプの人なんやなー」と、ひとつ見えたんです。それから、ムッタがヒビトの家に来たときに、カーテンのフックが外れていることや、サボテンの鉢のシールのはがし忘れをムッタは気にするけど、ヒビトは気づいてもほったらかしでOKなやつなんだなってわかりました。

ー子どもの頃、ムッタと一緒に裏山に音を集めに行って、ムッタはカエルの音を拾うけど、ヒビトは川の音を拾っていました。それもヒビトらしいエピソードですよね。

 

ヒビトは、ムッタみたいにカエルとか虫とか細かいものを見つけられなかったんですよ(笑)。だから、でっかい川の音を拾った。音の出るもので見つけたのが、それだけだったという感じですね。

ー小山さんも、ヒビトのように細かいことは気にしない性格ですか?

 


細部にこだわるところと適当なところと、両方ありますよね。漫画でも適当にすませるところはすませます。例えば、髪の毛は適当に描いています。髪の毛って本当に大変なんです。作家さんによっては1本1本丁寧に描く人もいて、めちゃくちゃ美しいなと思うんですが、僕はそれができない。ヒビトの髪型なんて、アウトラインを描くだけで終わりますからね(笑)。鳥山明さんも、ベタ塗りに疲れて悟空の髪の毛を白くしたというウワサを聞きますし。意外と許容してもらえるのが髪の毛ですね。

 

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ーJAXAの宇宙飛行士選抜試験に関連したおたよりが届いています。「今回選抜された宇宙飛行士はアルテミス計画に参加し、月面で活躍する日本人1人目になる可能性があるとのこと。まさにリアルヒビト誕生と、興奮しました。選抜試験直前のヒビトはどんな様子だったのでしょうか」

 

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